「夜勤明けなのに、次の日はもう早番」。そんな勤務表が続いていませんか。勤務間インターバルや仮眠、健康診断など、夜勤のある職場で職員の健康を守る工夫をまとめました。医療ソーシャルワーカー歴11年、社会福祉士・キャリアコンサルタントでもある札幌の社会保険労務士が、働き続けられる勤務表づくりを解説します。
「人が足りなくて、夜勤のあとに十分休ませてあげられない」「ベテランの職員から『最近、夜勤がきつくなってきた』と言われた」。病院や介護施設の管理者の方から、こうしたお声を伺います。夜勤は、医療・介護の現場になくてはならない働き方です。だからこそ、無理を重ねて体調をくずしたり、辞めてしまったりする前に、職場の仕組みで守っていくことが大切です。今日は、夜勤のある職場で職員の健康を守るための、勤務表と休み方の工夫をお話しします。
夜勤の疲れは「慣れ」だけでは解決しない
夜勤は、本来眠っている時間に体を動かす働き方です。経験を重ねて仕事に慣れても、体への負担がなくなるわけではありません。
厚生労働省が介護事業向けにまとめた勤務間インターバル制度のマニュアルでは、介護サービス業で働く人の脳・心臓の病気の労災事案を分析した研究が紹介されています。そこでは、日勤に比べて夜勤の拘束時間が非常に長い(平均20時間)という特徴があったとされています。夜勤そのものをなくすことはできなくても、「夜勤のあとにどれだけ休めるか」は、勤務表の工夫で変えることができます。
勤務間インターバルとは ― 「次の勤務まで、しっかり休む」仕組み
勤務間インターバルとは、仕事が終わってから次の仕事が始まるまでに、一定時間以上の休息をとれるようにする仕組みです。働き方改革の法改正により、2019年4月1日から、この制度を導入することが事業主の努力義務になっています。
インターバルの長さに、法律で決まった時間はありません。厚生労働省のマニュアルでは、介護施設の導入例として、9時間、11時間30分、12時間などの例が紹介されています。人員配置の基準も考えながら、自分たちの職場で守れる時間から始めることが大切です。
また、休息を確保した結果、次の勤務の始まりが遅くなるときは、重なった時間を「働いたものとみなす」扱いにする例が多く紹介されています。休んだ職員が給料の面で損をしないようにしておくと、制度が使われやすくなります。
病院で見てきた、夜勤明けの職員の姿
私は社会保険労務士になる前、病院で11年間、医療ソーシャルワーカーとして働いていました。朝、相談室に向かう途中で、夜勤を終えた看護師さんや介護職員さんとすれ違うことがよくありました。疲れた顔で、それでも引き継ぎのために残っている姿に、頭が下がる思いでした。夜を支えてくれる人がいるからこそ、昼の医療や支援が成り立ちます。その人たちが長く働き続けられるように考えることは、患者さんや利用者さんを守ることにもつながると感じています。
夜勤明けを守る勤務表と、休める仮眠のつくり方
勤務表をつくるときは、次のような点を見直してみてください。
- 夜勤明けの翌日は、できるだけ休みにする
- 「夜勤明けの次の日に早番」など、休息が短くなる組み合わせを避ける
- 連続で入る夜勤の回数に、職場としての上限を決める
- 夜勤の途中に、交代で仮眠や休憩がとれる時間を決めておく
- 仮眠は、横になれる静かな場所で。呼ばれる心配が少ないよう、交代の体制もあわせて決める
あわせて、健康診断も確認しておきましょう。労働安全衛生法の決まりでは、深夜業を含む業務に就く職員には、その業務に配置替えするときと、6か月以内ごとに1回、健康診断を行うことになっています。結果を見て、夜勤の回数を調整するなど、働き方に生かすことが大切です。
札幌市で夜勤・勤務表の見直しのご相談はOffice You Key 社会保険労務士事務所へ
「夜勤のある職場で、勤務間インターバルを取り入れたい」「職員が長く働き続けられる勤務表やルールをつくりたい」という札幌市・北海道の医療機関、介護・福祉施設、企業の皆様へ。Office You Keyでは、医療ソーシャルワーカー歴11年の社会保険労務士が、就業規則や勤務ルールの見直しから、管理職向けの研修まで一貫してお手伝いします。企画・お見積りは無料で承っております。まずはお気軽にご相談ください。
